住宅街の中の山小屋

やけくそだけどなげやりじゃない。のんびり流されるままゆらゆら。

2014/04/8 マグノリア・サロンコンサート梅本貴子(Cl)&中島悦子(Va)&森玉美穂(Pf) 感想

マグノリア・サロンコンサート【4月】梅本貴子(Cl)&中島悦子(Va)&森玉美穂(Pf)| トピックス| 阪急文化財団

ずっと楽しみにしていた梅本貴子さんと中島悦子さんの関西フィル首席コンビの室内楽ヴィオラ独奏を聴くのは初めて。

2人ともこのコンサートの三日前にあった関西フィルのコンサートで少しお話しさせていただいた。

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 池田駅を降りてすぐの公園は桜が満開で綺麗だった。

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公園から少し歩いた所。普通の町って感じでホールがある雰囲気が全くしない。2回目なので道を覚えているから心配しなかったけど初めて来たときは、道間違えてないか心配だった。

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会場手前、最後の交差点の所に立派な桜。美術館併設のホールだからここも博物館の敷地なのかも。前回来たときも平日の夜だったので美術館は既に閉まっていて観覧できず。

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坂道の中腹にあるので夏は大汗に注意の会場だ。

会場に着くとピアノの練習音が聞こえた。ちょっと早めに着いたけど併設の美術館も喫茶店も閉まってるので全く暇潰す場所がない。椅子も少なくて既にいっぱいだったので立ったまま本を読んでのんびり。

普段は土日のお昼公演みたいなので暇潰せるかも知れない。マグノリアホールは関西フィルや大フィルの奏者たちが室内楽によく使ってるみたいだ。

開場したので良く聞こえて良く動きが見えそうな席に。最近、少し学んだので自由席の公演は舞台から見て右側、真ん中寄りに座ることにしてる。左側だとピアニストの手と足が見えない!あんまり右側に行きすぎると今度はピアニストの背中しか見えなくなってしまう。だから自分にとってピアノがある時の良い席は舞台から見て右側真ん中寄り。

やっぱりピアノ少し弾くようになって、プロがどんな弾き方や動きしてるのかって気になる。楽しみ7:3勉強、見て盗むって感じ。

【プログラム】

~梅本貴子によるアンサンブルシリーズ Vol.6~

モーツァルト:「ケーゲルシュタット」K.498より第1楽章

バーンスタインクラリネットとピアノのためのソナタ

石井 歓:ヴィオラソナタ(改訂版)

ブルッフクラリネットヴィオラと管弦楽のための協奏曲作品88

http://www.hankyu-bunka.or.jp/sys/topics/article/175 より引用

最初は一曲目にブルッフの8つの小品だったのだけど、前後にブルッフは大盛り過ぎてお腹いっぱいになってしまうから変更したと梅本さんが仰ってた。個人的にはブルッフの8つの小品をヴィオラ付きで聴ける機会って少ないと思うのでちょっと残念。またいつかやりますって仰ってたので楽しみ。

ホールには120席って書いてあったけど、開演前にはほぼ満員。プロオケの首席奏者2人とピアニストのトリオで値段が1000円なんだから破格すぎる。梅本さんと中島さんの音なら3倍くらいとっても安いくらいだと思う。聴く側からしたら本当にありがたい値段設定。

開演時間になって3人で登場。オーケストラの時は黒いドレスなので青いドレスの梅本さんと緑のドレスの中島さんが新鮮!とても綺麗!

始まってすぐに梅本さんの暖かくて柔らかい優しい音色にウットリ。自然に笑顔になっちゃう。

そしていつもうるさく言ってる息の音*1が全くしない。純粋なクラリネットだけの美しい音。

一番魅力的なのは音の広がり方。プラネタリウムみたいにふわっ~と会場全体を包み込んで星を降らせるみたいな感じがする。今回みたいな小ホールだけじゃなくてシンフォニーホールみたいな大ホールでも同じように響くので本当に凄い人だと思う。

空気を切り裂くように直線的に、線香花火のようにベル付近で丸くなってボトッと落ちる、一反木綿みたいに空中をひらひら、シャボン玉をふ~って吹いたみたいに無数の球を作る音、大きなシャボン玉で自分を包み込む人とか音の広がりか立って色々あると思うけど、梅本さんのような会場全体を包み込む人って他に聴いたことがない。

中島さんはギコギコ音が全くしなくてヴィオラの魅力を本当にわかりやすく伝えてくれる音。ヴィオラの立ち位置通り?のヴァイオリンとチェロの間の音を出していて本当に綺麗。

ヴィオラってなんかギコギコしててイマイチだなーって思ってたけど、中島さんの音聴くとヴィオラってこういう音だったのかー良い音だなー!ってなる。

ピアノの森玉さんはグールドっぽく猫背で椅子も低くて肘は鍵盤より下げて弾いていて優しいゴツゴツした感じってよくわからない印象受けた。

演奏は完璧で第1楽章だけなのがホント勿体ない~。

2曲目はバーンスタインクラリネットソナタ。かなり好きな曲でリチャード・ストルツマンの録音で何度も何度も聞いてる。

吹く前に梅本さんが説明してくれたんだけどバーンスタイン23歳の作曲で初めて出版された曲だそうでバーンスタイン自身とても大切にしている曲だそうだ。

結構激しい部分もある曲で高音域のスタッカート連続してたり難しそうなのに全く雑味のない完璧な音で笑いがこみ上げてくるくらい凄かった。特に高音域のスタッカートの切れ味が凄すぎて感動。

日本刀でキュウリを居合い切りしてるみたいなスパスパ感w

あんなに切れたら楽しいだろうなー。

吹き終わった後、高い音が続くのでキンキンしたかもしれませんって仰ってたけど全くキンキンしないで音が高くなっても柔らかいままでブラボー!ブラボー!


FAZIL SAY-SABİNE MEYER PLAYS BERNSTEİN 2007 - YouTube

ファジル・サイとザビーネ・マイヤーの第2楽章だけの動画があった。後半の畳みかけこんな感じで凄かった。)

次は石井歓のヴィオラソナタ。知らない作曲家だったので軽く調べてみるとつい最近無くなった作曲家。ヴィオラ界では有名なのかと思ったけど、あまり演奏機会が無いと弾く前に中島さんが言っていた。

石井歓 - Wikipedia

現代音楽っぽさもあるけど聴きやすくて平安時代の宮廷を感じさせる響きだったり桜吹雪の景色が見えてきたりピチカートが琴を意識したような感じだったりして中島さんの説明通りの良い曲。

バーンスタインと石井歓、同じ時代を生きた人だけどこんなにも日本とアメリカで紡ぎ出す響きが違うってのを分かって欲しかったと言っていたけど、並べると違いが本当にわかりやすい。

最後はブルッフの協奏曲。ポール・メイエのCDでしか聴いたことなくてそれは管弦楽版なのでピアノ伴奏版は初めて聴く。

クラリネットヴィオラの掛け合いが美しくてもっとこの組み合わせの曲、増えたら良いのにと思う。最近2本クラリネットの演奏会何度か行ったけど違う楽器の組み合わせの方が好きかも知れない。2本クラリネットだともっとハモってよ!重なってる美しさ聴きたいよ!って不満に思うことあるけど違う楽器だとそう思うことない。

むしろ掛け合ってるおもしろさが強調されて素直に楽しめる。

第3楽章の冒頭、管弦楽版だと仰々しい始まりでピアノだと貧弱に聞こえちゃうんじゃないかなって心配したけど全くそんなことなくてピアニストが上手いからかピアノならではの響きで面白かった。

ピアノがホールのHPに書いてあったんだけどスタインウェイ1905年製で装飾が施されてて相当古いデザインなのに全く古さを感じさせない音色でビックリ。下手すりゃ現代の同じサイズのピアノが音色で100年前の物に負けちゃうんじゃないのってくらい響いてた。

シンフォニーホールとか大ホール用のピアノを抜けば今まで聴いた中で一番響いてたと思う。もちろん奏者の腕もあるけど!

アンコールはメリーウィドゥの「あるアリア」って言ってたと思う。知らない曲だったので自信なし。優しく歌う曲で出演者の最後は穏やかな曲をという心遣いを感じた。ホントに行って良かったーブラボー!

ドレス姿の梅本さん綺麗だった-!

Richard Stoltzman Plays Clarinet Concert

Richard Stoltzman Plays Clarinet Concert

 

 バーンスタインクラリネットソナタも入ってる。何度も紹介してるけど安くて10枚組でお得CD。

Works for Clarinet & Viola

Works for Clarinet & Viola

 

 ブルッフの8つの小品と協奏曲が入ってる。協奏曲の録音もっと増えて欲しいな。ポール・メイエ以外も聴きたい。特にブルッフはドイツの作曲家なんでドイツ管の奏者のを。

*1:ベル付近から聞こえるシューシューした音